■2007年3月例会■
2007年3月24日(土)に神戸商工貿易センタービル 第二会議室で行われた3月例会は、「『人事労務のアラカルト』組織論の基礎及び持論」と題して、細原社労士事務所の社会保険労務士であり、今回でWeb甲南 会計幹事を退任される細原 次世さんの講演とキャッシュフロー・ゲームの二本立てで行われました。
まずは、キャッシュフロー・ゲームから参加者全員で行いました。

キャッシュフロー・ゲームのボード

ゲームで使うお金
キャッシュフロー・ゲームは、「金持ち父さん貧乏父さん」で有名なロバート・キヨサキ氏が作ったゲームですが、基本的な会計と投資のリテラシーを身に着ける為に便利なので、Web甲南では何回か例会でゲームを行っています。
簡単にゲームの説明をしますと、ゲームは「ラットレース」「ファーストトラック」という二つのステージからなっています。
まずはラットレースからスタートし、「不労所得」が「総支出」を上回るとファーストトラックへ移動します。つまり、ラットレースは働かないと食べていけない人(貧乏人)の世界、ファーストトラックは不労所得だけで食べていける人(お金持ち)の世界です。
短時間で行う場合には、このラットレースのステージから抜け出した段階で勝者となります。また、抜け出した順番で順位が決まります。このときに所持している資産や現金の額は順位に影響しません。
このようにラットレースは、給与所得だけで生活をしている人の生活パターンをモデル化したものです。つまり、ラットレースから抜け出すためには、どのような行動をとるのが得策なのか、どうやって不労所得を増やせばいいのか、をプレーヤー自身で考えることがこのゲームの目的です。
このことは、「金持ち父さん貧乏父さん」の中でロバート・キヨサキが訴えていることなんで、本を読んてからの方が理解がしやすいかもしれません。
職業カード
ゲームの最初にはこのような職業カードで職業を選びます。これにより収入と財産、支出などが決まります。
この職業カードが曲者で、収入が多い職業は家等の借金も多くて、職業だけでは誰が早く「ラットレース」から抜け出せるかはわからないように設計がされています。(もちろん、運の要素もありますが。)

ゲームの模様
今回もやっていくうちに各々の性格が出てきて、会計と投資のリテラシーを身に付けるという面だけでなく面白かったですね。
ゲームの後には細原さんに講演をいただきました。
まず、世間のイメージとは異なり、社労士といっても年金の仕事で食べて行っている人は殆どいない。とのことで、労務の相談、つまり「組織をどう運営するか?」についてが業務のメインになっているそうです。
また、どんな仕事でもそうですが「人、物、金、情報、技術」がこの仕事での成功のポイントだとお話をされました。
さらに、組織を上手く動かしていくコツについて、労務管理の面から以下のポイントを挙げてご説明いただきました。
■組織の4要素
組織には以下に挙げる「4要素」が必ずあり、これを理解しておく必要があります。
・共同目的がある
企業には必ず共通目的があります。企業の目的はズバリ「利益の創出」しかありません。
・二人以上でも
人が二人になった段階で「組織」になります。
・構造を持つ
お金を生み出すには構造が必要です。
・ルールがある
規模(大企業か中小企業か)によって遣り方が異なりますが、組織内には必ずルールがあります。
これを踏まえて、「1+1=2」ではなく、「1+1>2」にならなければ組織を作る意味がありません。
■企業教育の三本柱
企業教育にはOJT(On-the-Job Training)、OffJT(Off the Job Training)、自己啓発の三つがあります。
OJTは社内でのトレーニングなので費用はかかりません。教育者が学ばせたいことを明確に把握して行うことが重要です。
OffJTは、デメリットとして外部研修ですので費用がかかりさらに研修中は労働時間となりその時間の賃金を支払わなければなりません。メリットとしては、教育したいことに集中させることができるということが言えます。
自己啓発は会社から枠組みを与えてそれに自助努力をさせるものになります。
■教育有効説と教育悲観説
「教育有効説」と「教育悲観説」というのがありますが、実は教育には教育してなんとかなる部分と、なんとかならない部分の二つがある、ということを理解しないといけません。
技術、知識は教育が有効に働きます。しかし、知能、性格、体質は教育では変えられません。
営業で言うと、飛び込み営業は性格等が大きく左右するため教育は無理ですが、ルート営業は教育で育てることができます。
■報酬、能力、義務、責任、権限
企業で社員が働くということにおいては、報酬、能力、義務、責任、権限の5つの要素のバランスが重要です。
ところが日本の企業においてはこの中の「権限」の部分が曖昧です。「能力にあった権限を与える」ことが上の人間の役目なのです。
■報連相(報告・連絡・相談)確認
上司の愚痴の一番は、「なんで相談してからしないのか?」「相談せんでもいいよ」です。しかし、上司に対する不満もここにあります。
上司は部下の業務遂行能力を5段階評価で見て、能力3、権限3と見ていても、部下は能力4、権限2と思っていることが多いため、このミスマッチでもめるのです。
これを解消するためには、ブリーフィング(骨子説明)能力が重要になります。つまり、「あなたは能力が3なので、権限は3なんで、ここまでは自由に決めてもいいけど、ここからは相談しなさい。」ということを説明する必要があるのです。
■勢力の6源泉
労務管理の心理学として「勢力の6源泉」というのがあり、これは人が自分以外の指示を受け入れる時を以下の6つの要素に分類したものです。
・力 強制的勢力
銃をつきつける、脅す、監獄に入れるというように、強制力で人を動かす場合。
・金 報酬的勢力
これはズバリお金で動かす場合。
・知 専門的勢力
医者から言われた話は、患者はよく聞きます。つまり権威者から言われたことは無条件に信じやすく、それで人を動かす場合。
・正 正統的勢力
社会規範や道徳(あなたが落としたものはあなた自身で拾いなさい等)には人は素直に従いやすい、つまり、雰囲気がいい会社の方が人は動きやすい。
・尊 準拠的勢力
宗教(オウムの犯罪等)に代表されるカリスマからの指示、親からの指示、報恩(うけた恩は返さなければならないという圧力)で人を動かす場合。
・扇 情報的勢力
報道による信頼、友人からの情報等、「信頼のおける」と本人が思っている人からの情報で人を動かす場合
■ホーソン実験
ホーソン実験は、シカゴにあるウエスタン・エレクトリック会社のホーソン工場で行われた実験です。この実験では、照明と作業能率との間に関連があるかどうかを探ることが目的でしたが、条件に関わらず実験がなされた各組立部門では一様に生産性が上がりました。
これはどういうことかと言うと、労働者の不満は作業現場の客観的な要因のみでなく、人間の全体情況と結びついていると結論づけられたのです。
つまり、労働にはモチベーション維持をはかることが重要だということです。
■何よりも大事なのは?
あなた自身(リーダー)が変わらないといけない。

ゲームの時間が押してしまいましたので、少し短めの講演となりましたが、短時間で要点を的確にお話をいただけたので、大変為になりました。
■懇親会■
懇親会はニューミュンヘン(神戸フラワーロード店)で行われ、御堂河内さんがここから参加をされました。
初参加ということでしたが、当会に参加頂いている木村氏と同じ小学校であったお話などが出て、世の中が狭い事を改めて実感しました。





地ビールのお店なのでビールがおいしいのはもちろんですが、出てくる料理もかなりおいしかったです。
Web甲南はビール好きが多いので、かなりの量を飲んで食べました。




懇親会では、税理士の叶氏が若手経営者に税務面でのアドバイスを行ったり、IT関係の方がIT業界の話をしたりと、業種の違う者もそうでない者も濃い意見交換ができる時間となりました。
和やかな雰囲気の中で、仕事の問題や悩みについて皆で真剣に話せるのは同窓でしかなせない場であり、当会の存在価値を改めて感じるひと時でした。
懇親会終了後は、全員で出店1周年を迎える代表幹事松田氏の店(パールパールコウベ)に見学に行き、その後はいつもの店へと流れていきました。
最後に参加者みんなで「はいチーズ!」







